熊野灘でとれた新鮮なサメを那智の山から流れる水で清め、海からの風と太陽の光に照らし、丁寧に干されます。 1日に5〜8回裏返すことでグルタミン酸、アミノ酸などの旨み成分が多く生成され、網目もつかない美しい「さめのたれ」が出来上がります。
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自然への感謝と
惜しまない手間大正11年からこの地で商売を続けてきた私たちは、熊野灘や那智山などの自然に活かされてきました。 その感謝を忘れず、手間は掛かりますが、自然に逆らわない方法で長年「さめのたれ」を作ってきました。港にあがった上質なサメを切り身にし、那智山から湧き出る地下水をくみ上げてサメの肉を洗い、粘り気を取ります。 サメの肉は太陽でゆっくり乾燥させることで柔らく仕上がり、頻繁に網をひっくり返すことで、網目のつかない美しいさめのたれが出来上がるのです。 乾燥は天日干しにこだわるので、お天気になるまで乾燥作業が行えないこともしばしば。
手入れの行き届いた道具と熟練の技
その日あがったサメを2時間以上研いだ包丁で切り身にしていきます。 サメを薄く切るには、切れ味の良い包丁と熟練の技が必要なのです。 薄く切ることで短時間で乾燥でき、柔らかい「さめのたれ」が出来ます。 ちなみに当社三代目は、60年以上サメの肌を押さえ作業をしているので指には指紋がありません。